「円形脱毛症はストレスが原因」という話は有名ですよね。

しかし、最近の研究から、円形脱毛症の原因はストレスではないということがわかったのです。

ストレスが原因とはいえない!?円形脱毛症の原因

頭を抱える女性

円形脱毛症の原因は?

詳しい原因はまだ不明とされていますが、有力視されているのが「自己免疫疾患」です。

自己免疫疾患とは、体に侵入した細菌やウイルスと戦うリンパ球などの免疫細胞が引き起こす症状です。

正常な細胞を敵とみなして攻撃したり、ほんのわずかな異物に過剰に反応して周囲の細胞を傷つけたりして、炎症やアレルギーなどを発症します。

円形脱毛症の場合、Tリンパ球が何らかの理由で毛包を攻撃し、破壊されてしまうことが原因とされています。

円形脱毛症の画像

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自己免疫疾患はなぜ起きる?

自己免疫疾患が引き起こされる理由は不明ですが、発症リスクを高める要因はいくつか挙げられます。

要因1:ストレス

ストレスは円形脱毛症の原因とはなりませんが、円形脱毛症のリスクを高める要素になると考えられています。

強いストレスを抱え続けると、リンパ球の一種である「ヘルパーT細胞」に影響が及ぼされます。

免疫細胞の司令塔的な役割を果たすこの細胞には、1型と2型の2種類が存在します。この2種類の細胞のバランスが取れていることで、免疫のバランスも保たれます。

ところが、強いストレスを抱えると、この1型の働きが抑えられ、2型のヘルパーT細胞の働きが強くなるのです。

2型のヘルパーT細胞の働きが強まれば、アレルギーなどの症状が強く現れるようになります。

こうしたヘルパーT細胞のバランスの悪化が、円形脱毛症に関わっているとされているのです。

要因2:アトピー体質

アトピーによる症状が直接的な原因とはなりませんが、円形脱毛症を患う人の多くに、アトピー性皮膚炎の兆候が見られます。

アトピーも円形脱毛症と同じ自己免疫疾患。そうしたつながりから、円形脱毛症を発症するリスクが高くなると考えられます。

アトピーの他にも、甲状腺疾患や尋常性白斑、関節リウマチ、何らかのアレルギー疾患を発症している人なども、円形脱毛症になるリスクが高いとされています。

要因3:遺伝

円形脱毛症の人の約2割に、家族にも同じ症状が現れているとされています。

これは、遺伝的な要素により円形脱毛症になりやすい体質が受け継がれていることを表しています。

2割程度であるため、遺伝によって必ず円形脱毛症になるとは限りませんが、発症リスクを高める要素の1つだといえるでしょう。

要因4:ホルモンバランスの異常

産後2~3ヵ月後に現れる抜け毛を「産後脱毛症」といいますが、この産後脱毛症はまれに円形脱毛症も併発することがあります。

円形脱毛症が現れる理由は、ホルモンバランスの変化によるもの。

ホルモンは肉体だけでなく精神面にも影響をもたらします。ホルモンバランスの乱れによる強いストレスが、円形脱毛症を誘発させてしまうのです。

また、産後は育児のストレスも精神的な負担となるため、そういった点からも円形脱毛症が現れやすいと考えられます。

円形脱毛症の症状まとめ

考え込む女性

円形脱毛症の種類は?

円形脱毛症の種類に関する画像

https://super-scalp-kumamoto.com/2018/04/27/1051/

  • 単発型…円形脱毛症で最も多いタイプ。円形の脱毛箇所が1ヵ所現れるのが特徴。
        髪だけでなく、眉毛や体毛に現れることもある。
        まれに多発型へと進行することがある。
  • 多発型…単発型とは違い、複数の脱毛箇所が現れる。
        放置すると症状が進行し、脱毛箇所が広がることがある(多発融合型)
        単発型とは違い、治療をしても完治まで2年以上かかることがある。
  • 蛇行型…後頭部から側頭部の生え際に沿って、脱毛部分が広がるのが特徴。
        他の種類とは違い、蛇行するように脱毛部分が広がる。
        長期に渡る治療が必要。
  • 全頭型…脱毛部分が頭部全体に広がり、ほとんどの髪が抜けてしまう症状。
        長期に渡る治療が必要であるため、治療中もウィッグなどを使用する人が多い
  • 汎発(はんぱつ)型…全頭型の症状がさらに進行した状態。
              眉毛やまつ毛など、全身の体毛が失われる。
              円形脱毛症の中で最も重度で、治療には長い期間が必要。

円形脱毛症は、単発型の場合1年以内で80%が自然治癒します。

しかし、他の種類の円形脱毛症の場合は自然治癒が難しいため、専門のクリニックでの治療が必要となるでしょう。

円形脱毛症の初期症状

  • 頭部の1ヵ所に、円形の髪が生えていない部分がある
  • 脱毛部分周囲の髪を引っ張ると、痛みもなく簡単に抜ける
  • 抜け毛の毛根が、細く尖った状態になっている
  • 怪我や病気などの前触れなく、唐突に脱毛部分が現れた
  • 爪に小さくデコボコした部分がある
  • アトピー・甲状腺疾患・気管支炎・アレルギー性鼻炎など、自己免疫疾患に関わる病を患っている

円形脱毛症が進行した場合の症状

  • 2ヵ所以上に円形の脱毛が見られる
  • 時間が経つにつれて、脱毛部分が広がっている
  • 朝起きると、枕にたくさんの抜け毛が見つかる
  • 脱毛部分が細く伸びるように広がっている
  • 髪全体に脱毛が現れ、頭皮が透けて見える

円形脱毛症はどうやって治す?

医師のイメージ

皮膚科での治療が基本

診療ガイドライン

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円形脱毛症は単発型以外の自然治癒が難しいため、専門のクリニックでの治療を受けましょう。

自己免疫疾患による皮膚症状なので、対応できる科目は皮膚科です。

皮膚科で主に行われる治療は、ステロイド治療・局所免疫療法・雪状炭酸圧抵療法の3つが挙げられます

ステロイド治療

単発型や多発型の場合、まず行われるのがこの治療法です。

ステロイドには免疫の反応を抑制する働きがあります。

円形脱毛症は免疫細胞が毛包を攻撃することが原因ですから、ステロイドによって免疫の働きを抑えることで、症状を緩和・改善することができます。

患部に塗るステロイド外用薬のほか、ステロイド注射や内服薬などの処方が行われます。

局所免疫療法

局所免疫療法は、SADBEなどの肌をかぶれさせる薬をわざと頭皮に塗る治療法です。

頭皮に炎症が起こると、皮膚炎の免疫反応により、円形脱毛症の免疫反応が抑えられ、結果として円形脱毛症の改善ができるのです。

有効率が60%と高く、現在最も有効な治療法とされています。

しかし副作用もあり、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の悪化や、頭皮のかゆみや色素沈着なども起こる可能性があります。

雪状炭酸圧抵(せつじょうたんさんあってい)療法

炭酸ガスボンベから雪上のドライアイスを作り、これを棒状にして患部に一瞬だけ当てる治療法です。

有効性の実証が十分でないため、日本皮膚科学会での評価は低いです。

しかし、治療を受けた6割の人に効果が現れており、治療法として有効な方法といえます。

普段の生活習慣を改める

円形脱毛症は自己免疫疾患が原因とされているため、普段の生活で免疫力のバランスを損なわないようにするとよいでしょう。

不規則かつ不健康な生活を送っていると、体にも、精神にもストレスがかかることになります。

1日1時間程度の運動、栄養バランスのとれた食事、7~8時間の十分な睡眠を取ることで、心身のストレスを解消することができるでしょう。

すぐに生活習慣を一変させると負担となるため、まずは継続することを念頭に、無理のない範囲で少しずつ改善させていきましょう。

まとめ

ポジティブなイメージ

重度の円形脱毛症について触れたため、不安になっている人もいるかもしれません。

しかし、単発型の軽度の円形脱毛症であれば、ほとんどの場合1年以内で完治するため、深刻な症状が現れていないなら安心してよいでしょう。

軽度の円形脱毛症を発症している人や、何度も再発する人の場合、まずは生活習慣を改善することから始めましょう。

健康的な生活を行い、女性育毛剤の使用などで頭皮環境を整えることで、症状の早期改善が期待できますよ!

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